顎関節症

顎を押さえている女性口を開いて、手の指を三本縦に並べてスムーズに入りますか?
この時顎に痛みや違和感があればあなたは「顎関節症」の疑いがあります。
「口が大きく開かない」「顎が痛む」「口を開けた時にカクッと音がする」この三つが顎関節症の主な症状です。20~30代の女性に多く、男女比は約2~4倍とも言われています。
顎関節は、頭の骨(頭蓋骨)に顎の骨(下顎骨)がぶら下がっている状態です。噛み合わせ以外にも色々な原因で顎関節症は起こります。
顎関節症は、症状が進むと顎の痛みだけではなく、様々な不定愁訴を引き起こすので放っておくと危険です。

原因

人種

頭蓋骨の写真欧米人に比べ、日本人は顎関節症になりやすいと言われています。その原因の一つが「骨格」です。頭蓋骨を上から見てみると、日本人(アジア人)の頭蓋骨は丸く、欧米人は縦に伸びた楕円形になっています。
アジア人の顎は前後の空間に余裕がなく下顎骨が後退しやすいため、欧米人に比べ顎関節症になりやすいのです。

姿勢や癖

不良姿勢や猫背は肩こりや頭痛の元にもなりますが、顎関節症にもなりやすいです。パソコンを使っている男性
猫背は背中が丸くなり、顎が前に出るような形になります。この状態ではうまく口を開けません。顎の可動域が狭くなった状態が慢性化してしまうと、顎の関節と筋肉に負担がずっとかかるので顎関節症になりやすくなってしまいます。

皆さんはご飯を食べている時、本を読んでいる時、寝る時、どんな姿勢ですか?
猫背の他にも何気ない危険な癖があります。「横を向いて食事」「頬杖」「うつ伏せ」は顎関節症になりやすいです。

首と顎は連動しています。横を向いてテレビを見ながら食事をしたり話をすると片方の筋肉や関節に負担がかかり、顎に歪みが生じます。
頬杖は直接顎に圧をかける態勢なります。長時間の頬杖をしたまま本を読んだりパソコンを操作したりするといつの間にか顎がズレてしまいます。頬杖をついてる女性そして、うつ伏せで寝るのは頬杖で作業をするより顎にかかる負担時間が長く強いです。
一晩中首を捻じ曲げた状態で寝るわけですから、顎だけではなく首や背骨の歪みにも繋がるのでやめましょう。
子供の頃からうつ伏せの習慣をつけてしまうと、大人になった時にやめられなくなるので注意が必要です。

噛み合わせ

食事の際、左右どちらかの歯で噛み癖はついていませんか?
片方の筋肉ばかりを過度に使用すると、顎の骨(下顎骨)に付着している筋肉が短縮して噛み合わせが悪くなります。この状態が日常化すると顎の関節も変性を起こし顎関節症になりやすくなります。
また硬すぎる食べ物、柔らかすぎる食べ物を長期間食べるのもよくありません。

噛み合わせを考えない歯列矯正や歯の詰め物、抜歯、歯を削る治療。むち打ちになった時の首の牽引も顎関節症の原因になります。

精神的ストレス

顎関節症の人は、精神的ストレスを抱え込んでいる場合が多いです。精神的なストレスを受けることで「歯ぎしり」や「食いしばり」をしてしまいます。長時間強く噛む力をかけ続けることで首、顎、頭の筋肉が局所的に血管収縮や持続的収縮、過緊張や疲労を起こします。
几帳面・うつ・完全主義者・繊細な人は気を付けてください。

事故などの外傷

交通事故やスポーツによる損傷、むち打ちも顎関節症の原因の一つです。
顎に打撃や衝撃が加わることで顎の靭帯・関節・筋・関節軟骨・神経系にダメージがあっても、その場ではすぐ顎関節症にはなりにくく、時間が経つにつれ顎への負担が積み重なり段々顎関節症となっていきます。

変形性関節症

口を開けるときに「ジャリジャリ」という音や、違和感だけではなく痛みを伴うことがあります。慢性的にストレスを受けると関節に加わる力が不均衡になり、歪んだ関節の間に新しく骨が形成されてしまいます。

カイロプラクティックで顎関節症を改善・予防

頭蓋骨部位説明付きイラスト/顎を触っている女性顎関節は左右の関節が連動していて、回転の動きの他に前後にも動く複雑な関節のため、顎関節症や顔の歪みなどの問題が起きます。
そして顎関節は頭蓋骨と連結しています。頭蓋骨は首の一番上の椎骨(環椎)に不安定な状態で乗っているのですが、背骨や環椎が歪むと頭蓋骨が不安定になり顎関節も左右非対称になりがちです。
市ヶ谷整体院では問診や検査で顎関節症の原因の元を探ります。
顎関節症の方は環椎や背骨・骨盤が歪んでいるケースが多いため、顎や首の筋肉で過緊張や拘縮をおこしているところに対してマッサージをしてから、バランスを均等にするように頸椎・骨盤を含めた骨格矯正を行います。
基本的に手技とアクティベーターという矯正器具を使いますが、痛みがない施術なので顎関節への負担を減らし根本的な治療ができます。

顎関節症は重症化すると、口を開くときの痛みや大きく口が開けないなどの顎の症状の他に、頭痛・耳鳴り・難聴・鼻炎・顔の歪み・顔面神経痛などの症状も出ます。
顎関節症を甘く見ず、早い段階から治療を始めましょう。
いつでもご相談ください。