こんにちは!
日本人のお風呂好きは世界中に知られていますが、日本書紀にまで温泉の記述があり、聖武天皇(奈良の東大寺を建立された方です)の皇后である光明皇后の「施浴」も有名な伝説です。
この時代の風呂は、現在のお湯に浸かるものではなく、今でいうサウナのようなもので、最初は仏教寺院で寺僧が身を清めるために行っていたものを庶民にも開放した(=施浴)ことからだんだんと広まっていったそうです。現在のお湯に浸かる形式になったのがいつかははっきりしないそうですが、江戸時代にはすでにその形式のお風呂屋さんがあったとのこと。
入浴剤の起源も、最初は温泉の湯の花であったり、ショウブやユズなど、天然の温泉の材料を使ったり、薬用植物による薬湯だったようです。明治時代には生薬配合のものが、昭和初期には無機塩類入浴剤=今のバスクリンやノボピンなどの商品が登場します。
それでも、昭和30年代くらいまでは入浴剤を使用するのは銭湯が主で、その後、内風呂が増加するにつれて市場も大きく拡大しました。また、使用目的も温浴効果・温泉効果のみではなくなり、今ではスキンケアやリラックス効果なども重要視されますね。
さてこの入浴剤ですが、使用することで乾燥を和らげたり、皮膚がしっとりしたり、湯冷めしにくくなったりするとされています。
1.無機塩類系=塩類が皮膚の表面の蛋白質と結合して膜を形成し入浴後の保温効果が高くなる。
2.炭酸ガス系=炭酸ガスの血管拡張作用を利用することで血量が増加し、全身の新陳代謝、疲労回復、保温効果などが高まる。
3.スキンケア系=保湿成分を含むものが多く、皮膚の乾燥を防ぐ。
「人体に対する作用が緩和である」ということで、実は入れても入れなくてもただの温浴効果とそう変わりはないんじゃないかという辛口な意見も目にするのですが、お店にたくさん並んだ入浴剤を選ぶのも、今日はどの入浴剤にしようかなと迷うのもお風呂の楽しみのひとつ。